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ワークショップ開催
『シーンリニアワークフローと作業色空間』
MARK Vol.2

2020年9月4日(金)、株式会社ロゴスコープは、CG・VFX会社である株式会社MARKと協働し、ワークショップ『シーンリニアワークフローと作業色空間』を開催しました。

本ワークショップは、インストラクター(ロゴスコープ・亀村)がCGアーティストのデスクトップ画面を見ながら対話形式で進行するスタイルを採用しています。各受講者のデスクトップ画面はアーカイブとして記録され、終了後も自身の作業を振り返るビデオリフレクションが可能です。

前半パートでは、カラーチャートの物理特性を参照しながらCGシーンを構築する、シーンリニアワークフローに挑戦しました。参加者はまず、カラーチャートをサンプルしたデータ値をもとに、Google スプレッドシート上でグラフを作成。
共有されたグラフを参照しながら、素材が正しく線形性を保っているかを互いに確認しつつ、数値ベースで階調を合わせる作業に取り組みました。感覚に頼らず数値で階調を判断することで、作業者間のばらつきを防ぎ、一貫したワークフローの構築につながるとともに、実制作における効率化が期待できます。

後半パートでは、使用するソフトウェアのワーキングスペース(作業色空間)がVFXにどのような影響を及ぼすのかを検証しました。sRGB や ACES など多様なカラースペースが存在する中、データ損失のリスクや、現実世界に忠実な色・階調の再現といった観点から、質感付けを行う際にどの作業色空間が適切なのかを探る内容となりました。作業色空間の違いが、感覚的な色操作やディスプレイ上の物理的な測色値にどのような影響を与えるかを、リアルタイムで確認しながら検証を行いました。